『根本のセミナーの作り方~セミナーは参加者をどう巻き込むか?~』
私は一方的に講師が話す、という経験は意外と多くなく、ほとんどが講座、ワークショップという形のセミナーです。 どう違うか?というと、参加者の反応を見ながら内容を決める、というスタイルです。 かつてはテキスト(内容)を作るときに想定した反応と、実際の参加者の反応が違ったので、その場でアドリブで実習を作り、レクチャーをすることもありました。 そのため「私のセミナーはテキストは自宅でワークできるように作ってます!(笑)」なんて言ってみたり、「今日も絶好調にテキストから脱線してますね~!」なんて笑いを取っていました。 実際、テーマに沿っていれば内容が違っても問題はありません。 (その件でのクレームを頂いたことは一度もありません) 最近は経験なのか参加者の反応がある程度読めてきましたので、ある程度テキストに沿って進められるようになりました。 それを進化というのは、まともになったというかは微妙なところですが(笑) で、私は参加者の皆さんの反応がすごく気になる人です。 やはりエンターテイナーの才能も少しあるんでしょうか。 喜んでもらいたい、楽しんでもらいたい、せっかく来たんだから、たくさん持って帰って欲しい、なんて思いが強いのです。 私のセミナーに参加されたことのある方なら、「これ?分かる?伝わってます?」って聞いてたり、「これってどんな感じがした?」って質問したりしてる図を思い出される方もいらっしゃるかもしれません。 また、全体に対して「これ、分かる人~??」みたいな質問もよくしています。 そして、できるだけたくさんの人を巻き込んでいくスタンスでセミナーを創り上げていきます。 そう、私の場合、セミナーは「その場で作る(創る)もの」なんです。 それはそもそも私が「プロセス思考セミナー」というスタイルを主にやってきたことにも影響します。 プロセス思考セミナーというのは「講師がその場で相応しいと思うワークを直感的に取り入れ、進めて行くセミナー」のことで、要するに「セミナーが自由気ままに勝手にしたいことをする」セミナーでもあります(笑) これは自由度が高い分、リスクも高まります。 その場合、「グループマインド」というものに非常に注力することになります。 グループマインドというのはその場にいる人たち全体の潜在意識・無意識を総合したエネルギーと言う感じでしょうか。 例えば、あるセッションで非常に強い悲しみが出てきたとすると、それに共感して、一緒に参加している方も自分の心の中の悲しみに触れることになり、あちこちですすり泣きが聞こえるようになります。 そうするとそのセミナー会場全体が深い悲しみに包まれるようになるんですね。 それで、その悲しみをみんなで解放して癒していくと、一気にグループのエネルギーが上がって会場全体が明るい雰囲気となり、参加者の表情も明るくなっていきます。 参加者としては「なんだから知らないうちに悲しい気持ちになって涙が出てきた。どうなるんだろう?と思っていたら、すーっと気分が良くなっていって気が付けば笑っていた」みたいな感覚を味わいます。 このグループマインドを癒す手法はそんな風に「知らんうちに」という形なので、とても自然かつ安全かつ効果も高いものです。 そういうセミナーを長年やってきたので、2時間のセミナーでもグループマインドを意識しながらやるようになり、その結果、「え?みんなちゃんと付いてきてる?僕一人で暴走してない?(笑)」とか「ああ、いいエネルギーになりましたよね~。今日はこのまま静かに終わりましょうね。拍手はなしでいいですよ。じゃあ、ここまでです!ありがとうございました!」という感じになるのです。 ・・・。 すいません。いきなり難しい話をしてしまいました? まあ、もっとぶっちゃけた話をすると、根本くん、相変わらずチキンなので、皆さんの反応が分からないと不安になっちゃう、ということでもあるんですけどね。 でも、セミナーは参加者と一緒に作るもの、というのは変わらぬ信念です。 参加者にあれこれと質問しながら進めるのも、そのためですね。 でも、参加者としては、質問されるのは嫌かもしれないし、怖いし、恥ずかしいし、間違ったらどうしようって不安になるかもしれませんが、でも、その分、参加してる感、は高まりますよね。 その分、いいセミナーになると思うんですけどいかがでしょうか?