『カウンセラーが自分の傷を癒しておかなければならない理由』
自分が夫婦問題に悩んでそれを乗り越えたのでカウンセラーになった、とか、
人間関係に悩んで転職を繰り返していたのだけど、カウンセリングを受けてそれが改善して今は良好な人間関係を築けている、とか、
そういうカウンセラーさんが多いかと思います。
その場合、夫婦問題や人間関係に悩むクライアントさんが来てくれた時は、
「はあい!ようこそ!!大丈夫ですよ~!良くなっちゃいますよ~」
ってalohaな気分に受け入れられると思うんです。
これは「自分の体験を売る」というスタンスのカウンセラー。
ところが、カウンセラーとしての知識や勉強先行型でカウンセラーになった場合にはちょっと注意が必要です。
また、夫婦専門カウンセラーだとしても、自分が取り組んでないテーマがやってきたときにもまたちょっと痛い思いをします。
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もし、あなたが中学の時にいじめの体験があり、その問題がまだ癒されていないとします。
ある職場の人間関係で問題を抱えるクライアントさんがあなたの元にやって来て話を伺っていると、どうやらそのクライアントさんもまた中学時代のいじめが影響しているようです。
話を聞いているとだんだん心が痛くなり、イライラしてきます。
まるで自分の話を聞いているかのようです。
そうするとあなたは話を中断してこう言ってしまうんです。
「そのいじめは関係ないと思います。もっと別のところに目を向けた方がいいでしょう」
痛いからそれ以上聞き続けられないのです。
あるいは、そのクライアントさんに自分自身を投影して、ふだん自分にやっているように
「だから、そのいじめの問題なんて扱わなくても人間関係は良くなるんです!そんなことを引きずってるようじゃダメです!」
とダメ出しをしてしまうかもしれません。
もし、あなたが自分の問題を癒していないとするならば、その傷はまだまだ心の中にこびりついているのです。
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「自分が痛い問題は扱えない」
そりゃ、そうですよね。
もちろん、いじめの問題を完全に癒していなくても、今、そこと向き合い続けているのであれば、クライアントさんと「一緒に取り組みましょう!」と手を取り合うことができます。
だから、カウンセラーは自分の問題を癒しておく必要があるんです。
それは他ならぬクライアントさんのためになることですよね。
だから、カウンセラー自身も自分を癒す、ということが大切なのです。