『問題の解決とは?』
「彼氏ができないんです」って人に「彼氏」ができたら問題は解決するのでしょうか?
「旦那が離婚を切り出して来て」っていう奥さんが「旦那さんが離婚話を取り下げたら」問題は解決するのでしょうか?
っとまあ、こういう聞き方をするってことは、違うってことなんですけどね(笑)
問題の解決は「忘却」だと思っています。
その問題があったこと自体を忘れてること。
「そういえば、彼氏が欲しいって悩んでた頃があったなあ」
「確かにあの時は旦那から離婚を切り出されてパニックになったわ」
ちょっと懐かしい思い出を手繰るような感じがするのが「解決」だと思うんですね。
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カウンセリングって表じゃなく、その奥を見ていくでしょう?
「彼氏が欲しい」って言う奥には、「自信がない」とか「無価値感がある」とか「元彼が忘れられない」とか何か本質的な問題があって、それが「彼氏が欲しい」という“表現”に繋がっているんですよね。
だとすると、もし彼女に彼氏ができたとしたら、問題は「彼氏が欲しい」から「彼氏と別れないようにするにはどうすればいいか?」などに変わるんです。
中身が変わっていないから、その表現が変わるだけですね。
だから、私たちはその中身を見ていって、それを変えちゃおうってしますよね。
そうして、無価値感とか元彼への執着とかを手放していって、心が解放されると、その問題は「どうでもよくなり」、「忘却」へと繋がるんです。
だから、カウンセラーとしては、そこを目指したいな、と思うんです。
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「そういや半年前、新しい職場の人が怖いって不安になってたよね?人とうまく付き合える自信ないって。あれ、今どうなったの?」
「え?あたし、そんなこと言ってましたっけ?え?それ私ですか?根本さん、他の人と勘違いしてないですか?」
「ええ?マジ?え?でも○○さんだったと思うんだけどなあ。メモにもそう書いてあるし」
「あ、そうだ。私、初めてカウンセリングに来た時に聞きたいことメモしてたんだ。(手帳を取り出して)あははははは。あ、確かに書いてる、書いてる。へえ、私、今の職場に馴染めるかすごく不安だったんですね~。すごくいい人たちばっかりですごく楽しい職場ですよ。」