『投影を使った心理分析の仕方』
『投影を使った心理分析の仕方』
「元カレとは3、4か月しか付き合ってないんです。最初から違うなって感じもあったし、あまり好きになれないまま付き合ったんですが、やっぱりうまく行かなくて。ある日、彼の方から別れ話をしてきました。」
そんな風に語るAさん。
「私も納得して別れたんですよね。でも、なぜかずっとその彼のことが引っかかって。
いきなり怒りが出てきたり、すごく悲しくなったり、あれこれ考えたり。なんでそんなことが起きるんでしょうか?」
そんな好きじゃなかったし、深い付き合いじゃなかったし、でも、なぜか引きずってしまう・・・。
皆さんはこの問いをどう解釈していきますか?
心理学的な見方をすれば「この元カレに誰かほかの人を投影してるんじゃね?」となります。
だから、質問は
「あのさー、その元カレよりも前にけっこう引きずったり、長く付き合ったり、不完全燃焼な恋愛ってない?」
となります。
そうすると「実はその前の彼とは8年付き合ってて結婚直前まで行ったんです」なんて話が出てきて、ああ、それが本命だなあってことが分かります。
「たぶん、そっちがメインだよ。その8年の彼に対する不完全燃焼な感じが今回の彼に出てるんだよ」
と。ところが、「いやあ、そういう恋愛はしてないっす」って人も出てきます。
恋愛におけるラスボスはたいてい「異性の親」ですし、女子の場合はそこに「同性の親=母」も絡んでくるので、親子話をします。
「お父さんのこと、どう思ってた?お母さんとはどんな関係だった?」
元カレにお父さんかお母さんを投影してるんじゃね?という風に。
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Aさんが当初訴えていた「元カレのことが気になる」というのを真に受けてそこばかりを扱っていると、トカゲのしっぽ斬りになって、何も解決しないことも多いのです。
それを「元カレに誰かを投影してるんじゃね?」という見方をすることで、一気に対象が広がりますよね?
特に大人になって出てきて、しかも、それが人生を揺るがすほどんの問題である、ということは、その対象者一人だけが問題ってことはあまりないんです。
「旦那との問題だと思っていたら、実母がラスボスだった」みたいな話がよく出てくるんですが、そのためです。
もし、今日、クライアントさんと向き合うことがあったら、投影を意識してみると話が広がりやすいかもしれませんね。