『うまくやることより続けること』

                               

『うまくやることより続けること』

恋愛や夫婦でもそうですけれど、ビジネスに関しても「うまくやる」「うまくいかない」という言葉が飛び交っているように思います。

ここでいう「うまくいく」というのはたいてい「思い通りにいく」「計画通りに進む」という意味で用いられることが多く、よくよく考えればそんな都合の良いことはそうは起きないよねえ、ということばかりかもしれません。

また、それゆえに「現時点での結果」で「うまくいく」「いかない」を判断していることも多いんじゃないでしょうか。

企画コンペのように結果が明らかに出るものならばまだしも、継続的に物事が進んでいく人間関係やビジネスにおいては、あくまで「現時点での評価」ということを意識していないと、途端にやる気を失ってしまうことになります。

カウンセラーというお仕事についていつもお伝えしたいのは「継続性」ということです。
太く短くもいいけれど、細くても長くやって欲しいなあ、というのが私の願いです。

スクールやコンサルグループなどを作ると、それぞれのメンバーに少なくない競争意識が芽生えます。

ある人は3か月で「結果」を出したりします。
そうすると他の人はその人に嫉妬したり、その成果に焦ったり、自己否定したり、自分にダメ出しをしたりしてしまいます。

ついつい「他人軸」になって比較・競争の罠にハマってしまうんですね。

だから、「10年続けるつもりで今を見つめてくださいな」というお願いもよくしているんです。

競走馬の世界でもそれは言えます。
2歳でデビューしですぐに活躍する早熟な馬もいれば、古馬(4歳以上)になってから重賞レースを勝つ晩成型の馬もいます。

最近、よくニュースになるオジョウチョウサンという馬は通常のレースでは成果が出ずに、障害レースに転向しましたが、そこでもすぐに結果が出ませんでした。
しかし、厩舎が気長に調教を繰り返していたら、大レースを9連勝もする名馬になりました。

いつ花が開くかは分からないけれど、うまく行かないからと途中で辞めてしまったら花は咲かず仕舞いですよね。

だから、うまくやることよりも続けることに意識を向けて頂きたいと思うのです。

うまくやろうとすると、どうしてもテクニックに走ります。
テクニックも悪いわけではないし、一時的に使うのならばいいけれど、ずっとそれを繰り返していくのはしんどいことが多いです。

長く続けることを前提にして考えられるようになると、少しゆったりと自分を見つめることができます。
そうすると、よりスキルを高めるために別の学びをしたり、いろんな人に会って話を聴いたり、ブログなどでの情報発信もマイペースでできるようになります。

「うまくやるよりも長く続けること」

ぜひ、これを意識して頂ければと思っています。

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