『きれいな文章はかえって印象に残らないので集客に結び付きにくい』

                               

『きれいな文章はかえって印象に残らないので集客に結び付きにくい』

ブログを書いてるのに集客に結びつかない、という話をほんとうによく耳にします。
で、実際拝見させていただくこともあるのですが、よくあるケースというのが

「きれいすぎる文」

なのです。

おそらく幾度となく推敲を重ねたであろう文章はとても上手にまとまっていて、また言いたいことも分かるし、また主張していることもなるほどな、ということでいいんです。

何も問題ないんです。

でも、何も問題がないのが問題とも言えるのです。

よく芸人さんが番組に出るときに「どんなことでもいいから爪痕を残したい」という発言をされます。ご存知でしょうか?

この爪痕というのは、面白いことを言ってドッカンドッカン笑いを取る、ということが一番なんですが、そうじゃなくても、何かミスをして共演者からツッコまれて笑われた、とか、恥ずかしいことをバラされた、とか、誰かにケンカを売って変な空気を作った、とか、気持ち悪いことをして観客に引かれた、とかも含まれます。

つまり、よくも悪くも視聴者、観客、番組スタッフの印象に残ることを「爪痕を残す」って言うんですね。

ありきたりの、ふつうの発言や態度では「あいついたの?」ってことになっちゃいますものね。
ネガティブなことでも目立ってナンボの世界なわけです。

あ、芸人の世界の話ですよ。。。。
ね?カウンセラーの世界では・・・いやいや、同じなんです、実は。

きれいな文章、良くまとまった文章というのは、読む上ではいいんですけど、よほど内容にインパクトがない限り、読者の記憶には残らないんです。

多くの読者はグーグル検索やSNS経由で訪れます。
「どんなこと書いてるのかなあ?」ってタイトルに惹かれて来訪されることが一番多いでしょう。
だから、タイトルがすごく重要なんですけどね。

で、その中身を読まれます。で、ふむふむ、と読み進み、へえ、なるほどなあ、いいこと言うなあ、と思ったあと・・・読者はどうするか?
元の検索ページに戻るんです。
で、他の人はどんなことを書いてるかなあ???って別のサイトを開きます・・・。

これ、皆さんが検索される際にはそうしてるんじゃないでしょうか?

つまり、この時点では皆さんの記事というのは one of them なんです。
恐ろしいほどに読者の記憶には残りません。

私のブログなんて長いですから、それだけで「あ、読みにくいわ」と思ってすぐにページを立ち去る人も多いと思います。

そんな時に「爪痕」なんです。

それは内容が「他の記事とは違うぞ」と思わせる何かがある・・・。
例えば、普通ならば「A」を推すところを、この人は「B」を勧めてる・・・みたいな。
また、掘り下げ方が他の記事より断然深い、とか、広い、とか。

あるいは、その表現方法が独特・・・。例えば、比喩だとか、言い回しとかが他の人と違う・・・みたいな。

要するに「他のサイトとの違い」なんですね。

だから、こういうケースでもいいんです。これは実際私が直接聞いた話です。

「○○さんのブログ、私好きなんですよね。いいこともおっしゃってなるほどなあ、って感じなんですけど、誤字脱字が多かったり、日本語が変だったり。でもそれも○○さんの人柄なんですよね~。ほのぼのしてて好きなんですよね」

そういう彼女はフリーのライターさんなので文章のプロです。
だから、ついつい○○さんの文章を添削してるつもりで読み込んでたらずっぼりその方の魅力にハマっちゃったみたいです。

ちなみに彼女は「根本さんの文章はいかにもプロって感じでむかつくんですよねー。また、うまい言い回ししてドヤ顔してるやろ、絶対!って思ってイライラするんですよ。ほんと。ついついライバル心燃やしちゃうんですよ。」って言ってまして。
ま、「むかつく!」というのも爪痕なんですけどね。でも、そういう話、本人目の前にして言います?ふつう。よほど僕のことが好きなんだな、ということにしておきました。

ちゃんと書こう、読みやすい文章を書こう、支離滅裂のない文章を書こう、何が言いたいのかはっきりした文章を書こう、ということは悪いことではありません。
でも、その過程で角が取れて丸くなり、個性がなくなってふつうのいい記事になったとするならば、逆に誰の記憶にも残らないことになるんです。

しかも、内容がそんなに革新的なものならいいんですよ、ほんとうに。
でも、きっと他の人も同じようなこと言うてるだろうな、という内容については、やはり表現方法や言い回しがカギになるんです。

だから、私は「毒を入れろ」という表現をよく使います。
ちょっとトゲのある言い方、ちょっときつい言い方、ちょっとネガティブな言い回し、あるいは、ちょっと小ばかにした言い方、敢えて上から目線とか、逆に下手に出まくった言い回しとか、、、、。

・・・というものの、いきなりブログの本数が少ない時にあまりに毒を混ぜてしまうとかえって嫌われやすいという矛盾もありまして(笑)
そのバランスが難しいところです。

なので、始めの内は1,2行ちょこっと毒を吐く程度がいい感じではないかな、と思っています。

どういうのが毒なのか?刺激物なのか?という点については私のふだんのブログをチェックして下さればいろいろと分かるんじゃないかなあ、と思っています。

それが「個性」になりますね。
「個性」が「印象に残る」のです。

さて、あなたが自分のブログに残せる「爪痕」。どんな方法が考えられるでしょうか?
そういう意識でいるだけでもだいぶ変わると思いますよ。

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