『性的虐待を受けた女性をどうカウンセリングしていくか?』
珍しく・・・リクエスト・・・ずいぶん前ですが・・・ありがとうございます!!
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ネタにお困りとのことで、カウンセラーとして、質問していいですか?
私が一番、なんとお声がけしてよいかわからないのは「子供時代に性的虐待を近しい人から受けてきた方」です。
「(同居していた)叔父を許せなくて、止めてくれなかった母を許せなくてつらい。どうすればいいですか」と。
「許さなくていいよ。怒って当然だよ」とお答えするばかりでほかになんて言ってさしあげたら、彼女が少しでも気持ちが楽になるのか…
わからない未熟な私です。
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難しいテーマですね~。
怒っていいんですよ!というのはほんと大切なことです。
怒っていい、恨んでいい、憎んでいい、なんなら、殴っても、蹴とばしてもいい、その怒りを許可することが大切ですね。
性的虐待ってなぜか自分を責めちゃうことも多いですから。
とりあえず藁人形は必須ですね!
さて、そもそも論になりますが、なぜ、男性である私のところに来たのか?を私は考えるんですね。
その痛みがほんとうに強くて痛いのであれば、なんぼカウンセラーであれ、私のところには来ないだろう、と。
でも、実際は今目の前にいらっしゃる、ということは、もうその叔父さんを許す準備ができたのか?あるいは、女性不信(母親との関係)の方が強いのか?はたまた、実はもうだいぶ傷は癒えていて次のテーマに移っているのか?などなどと考えるわけです。
だから、女性カウンセラーが扱う同じ問題とは少し温度が違ってるかもしれませんね。
さて、他の問題も同様ですが、特に性的な問題は私が異性であることも手伝って本人の状態、意志、希望などを見ながら慎重に慎重に進めていきます。
もし、怒りや辛さがあまりに強いようであれば黙って話を聞いていきます。
特に私は男性なのでその叔父さんを投影される可能性もありますし、その痛みは到底分からないですからただ話を聞きますね。
ここでは普段はしない「傾聴」や「共感」をバンバンしていきます!!(笑)
それで少しずつ怒りや悲しみを解放していきます。
さて、少し落ちついて状況を客観的に見れるようになってきたら、“才能”の話をしていくことが多いです。
とにかくたくさんの事例を出しながら。
実際、同じような事例をカウンセリングすることはとても多いですから、参考になることも多いんですね。
(そして、皆さん、名前などを伏せることを条件にネタにすることを快く許可してくださいます)
「あなたは人を救う才能がある、叔父さんだけでなく、大人になってもそうやって傷ついた男性についつい手を差し伸べてしまいませんか?
子どもって自分の体でしか相手を助けられないって無垢な思いを持っているんです。」
そんな話をしながら、自分が人を助けたい人であることに気付いていきます。
「子どもってね、体を差し出すしかないんですよ。虐待も同じですが。それは本当に辛いことですが、どれくらい崇高な行為なのでしょう」
そんな風に助けたい人であることを受け入れていくことで、その出来事が無駄ではなかったことを理解していきます。
まあ、「あなたは天使なんですよ。女神なんですよ。」って話になることが多いです。
これはもうその場の空気、エネルギーによるところが大きいです。
本人の性格、タイプにもよりますしね。
場合によってはグッと持ち上げて号泣させることもありますし、助けたい意識と繋がって実際に誰かを助ける提案をすることもあります。
この性的な被害については事例も多いですし、周りにもそれを乗り越えた方がたくさんいるのですごく助かるんです。
中でも私の先輩にSさんって人がいたんです。この人、性的虐待から風俗、SM,スカトロ、やくざの情婦等、ありとあらゆる性的な世界を生きて来て、何年もかけて自分を癒した結果、ほんとうに女神さまみたいになっちゃった方なんですね。
何度か会っただけですが、ほんと女神さまです。
透明感ハンパないですし、ハグしただけでなんかすべてを受け入れ許されてしまうようなエネルギーの持ち主です。
罪深い私はセミナー中ずっと彼女に近づいて行ってました(笑)
そうしてこの問題を乗り越えた人を知り、その人がどう幸せになっていったか?を知っている、というのがとても強みであり、大きいですね。これはほんと幸いなことです。