『理論は大事だけど、もっと大事なのは目の前にいるクライアント本人。』

私はある心理学という理論をベースにカウンセリングをしていきます。

ああ、これは投影だな。
罪悪感からこの行動は起きてるよな。
正しさの争いにハマってるよな。
依存が相当嫌いみたい。

って分析していって、

「あのさー、子ども時代ってそんなに我慢してたの?」

みたいな質問をしていくわけですし、

「依存に落ちるのが嫌で、愛することよりも、戦うことを選んでしまう」

というお見立てをしていくわけですし、

「子ども時代の自分を受け入れていくことで、より今の状態に感謝できるようになるんじゃね?」

という方針を立てていくわけです。

ただ、心理学の理論の中には「執着は手放すべし」とか「人を許すべし」みたいなルールがあるんですね。

もちろん、そうすると幸せになれるから、です。

だから、「元カレが気になってなかなか先に進めないんです」というご相談に「じゃあ、元カレを手放しましょう」て話をするわけですが、必ずしもそれがその人の幸せにつながるか?っていうと別問題だと思ってます。

許さないことで幸せになれるの?って疑問はおいといて「今、それが必要?」てシーンはあると思うんですね。

元カレのこと、手放した方がいいけど、今はまだ準備ができてないよなあ、という感じ。

もちろん、準備ができてないってのはこっち側の勝手な判断なんですけどね。

以前、不倫のカウンセリングをしてた時に「そうだよなあ」という体験をしてるんです。
その女性はとても家が厳しくて、また離婚している両親の実家にも振り回されて、それでいて今の仕事もけっこうハードなんですよね。
それでふつうに恋人を作っても親や親族に認められなきゃいけないんだけど、ハードルが超高くて、ってことで、アンダーグラウンドに逃げるように不倫にハマってたんです。

そうすると彼女の精神状態を保つには不倫するしかないよなあ、という思いに至ったんですね。

不倫は手放すべし、というルールがその場合は当てはまらないなあ、と。
もちろん、それが「ベスト」だとは思っていませんでしたが、今時点での「ベター」に感じたのです。

以来、理論は一応あるんだけど、タイミングや方法は臨機応変に、という風に意識を変えたのでした。

当たり前のことですが、カウンセラーになると「正しさ」や「理論」に振り回されやすいのかも、と思った次第です。

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