『クライアントが辛いのを見ると、カウンセラー自身が辛くなる。どうしたら良いか?』

先日東京でのグループコンサルで出た質問を一つご紹介したいと思います。

カウンセラーは共感する生き物ですね。
だからクライアントさんの辛い話を聞くと、ついつい引き込まれてしまい、こちらが辛くなってしまうこともあります。

女性のカウンセラーさんは共感力も高いからなおさらでしょうし、またエンパス体質の方なんて、そっくり感情を引き受けてしまう方もいるでしょう。
私たちはそんな方を「イタコ体質」なんて呼んでました。
非常に強い共感力の持ち主ですね。

そういう方はぜひカウンセラーであると同時に、ヒーラーを名乗ってください。
ヒーラーというのはクライアントの感情を引き受けて燃やしてあげることができる人のことも指します。
古い時代のシャーマンなどと同じですね。もしかしたら過去生でそういう時代があったのかも。

クライアントさんの話を聞いて辛くなって涙を流してしまうこともあるでしょう。
でも、それは悪いことでは全然ないと思っています。
クライアントさんの代わりに泣いてあげる、一緒に泣いてあげるのはとても大きなヒーリングです。
クライアントさんの分まで泣いてあげるわけですから。

同様に怒ってあげることも悪いことではありませんね。

ただ、それによって自分を見失ってしまうのはちょっと引き受けすぎかもしれません。

少しトレーニングが必要でしょう。
感情に流されない、いつもどこかに自分を持っている、たとえ、感情を引き受けたとしても自分の中で感覚的に自分のものとクライアントさんのものとで線引きができている、そんな状態になることは可能です。

また、そうした共感能力が高い方はそれによってクライアントさんの感情の仕組みをキャッチすることができます。

この深い悲しみの奥には罪悪感があって、絶望があって、寂しさがあり、でも、その奥にはちゃんと愛があるんだな、というところまでつながることができれば、一気にクライアントさんの感情を引っ張り上げて愛と繋げ、笑わせてあげるところまで行きます。

どこかで一線を引いてあげることが大事です。
例えば、家族を亡くした方をカウンセリングすれば、その悲しみが伝わってきてどうしようもない気持ち、そして、涙するしかない自分に出会います。
でも、そこで自分に入らないことが大事ですね。
ましてや「カウンセラーなのに何も言えないなんて」と自己嫌悪するのは間違いです。クライアントさんを置いてけぼりにしちゃいますね。

何も言えなければ何も言えない、ということを伝えてください。
そして、一緒に泣いてあげてください。

でも、そこで一線を引くのを忘れないでください。
その悲しみや絶望はクライアントさん自身の体験であり、それを分かち合うことはできても、乗り越えるのはクライアントさん自身である、ということ。
カウンセラーはそれを変わってあげることはできません。

また、そこで感情移入したとしても、カウンセリングが終われば自分自身の生活が待っていて、もしかすると、次のクライアントさんが待っています。

前のカウンセリングを引きずったままでは、そのクライアントさんに申し訳ないですよね。

だから、その辺の冷静さは持ち合わせておく必要もありますね。

こうしたトレーニングはカウンセリングを継続することでもできますし、また、感情のトレーニングをする場に出かけるのもアリでしょう。

「今、できることをする」

どんな状況のクライアントさんが来ても、私が常に意識しているのはこれです。
今できることにベストを尽くします。

私はかつて泣きじゃくるクライアントさんと向き合いながら、ただひたすら1時間も2時間も付き合ったことがあります。
中には泣きに来られる方もいて、じっと涙を流されるのを待っていました。何も言わずにね。

「すいません。泣いてばかりで」というクライアントさんに「大丈夫ですよ。そのままで。今は誰にも邪魔されずに泣けるときですから。一人で泣くよりも、ここで泣く方がずっといいですよ」とだけ伝えて、ずっと黙っていました。

そのクライアントさんもやがて90分泣き通しだったのが、60分になり、30分になり、だんだん笑えるようになりました。
そして、1年後、新たな旅立ちを選び、わざわざその報告のためだけにカウンセリングの枠を取ってくださいました。

「ただここにいるだけで価値がある」自分にぜひ皆さん、気付いてください。

辛さが伝わってきたら辛いね、と言い、悲しいときんは悲しいと言える、それだけでクライアントさんは救われると思いますよ。

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