『クライアントさんの話し方に問題解決のヒントは隠れている』

クライアントさんが席に着いたので、
「どんなお話をお伺いしましょうか?」
と定型文の質問を投げかけます。
すると、「主人から離婚を切り出されまして・・・」とクライアントさんが話し始め、そこから詳しい経緯などを語り始めます。

男子としてはその女性の話し上手なところ、さらには、きちんと状況を説明されるコミュニケーション能力に「すごいなあ」と感心するのですが、同時に「なぜ、旦那さんが離婚したくなったのか?」もその会話の中から何となく伝わってきます。

ひと段落したときにこういう風に切り出すことがあります。
「ついつい旦那さんの行動に干渉しちゃったりしませんか?」
「いつも待ってしまう癖ってありません?」
「一言多いなあ、って言われたことありませんか?」
「人間不信みたいなところってもともとありますか?」

私のカウンセリングでは事前アンケートと称して、ご相談内容とか今の状況とかを予め書いていただいているんですね。
時間短縮というのもありますが、クライアントさんが予め何をご相談したいかを明確にするために用意しているアンケートですが、その内容ではなく、文体とか、筆跡とか、情報量からも「なぜ、二人がうまく行かなかったのか?」が見えてくることがあります。

まあ、なんか、いやらしい話ですけど(笑)

過干渉タイプの方はぎっしりアンケートを書いてこられて、説明される際も微に入り細に渡り状況をお話されます。
また、受け身の方は文章も話す言葉にも「~された」「~いわれた」「~してくれない」という依存言葉がたぶんに含まれており、その辺が夫婦の問題なのかなあ?と推測される要素が見え隠れしています。

私の文章もとても長く、説明口調なものが多いですよね。
それが分かりやすいという評価を頂く一方で、時には冗長に感じられることが読者によってはあると思います。
「分かって欲しい!!」という私の思いや、完璧主義的な性格などが文章を通じても出てしまっているのです。

私はクライアントさんにもそういうところを見ています。
説明口調な方は分かって欲しい、という一方で、分かってもらえないかもしれない、という不信感をお持ち何だろうな、と。

私たちの行動パターンというのは、その人の話す内容よりも、その態度に現れています。
潜在意識や無意識はそこに出てしまうからです。
そして、多くの問題は、そうした自分が気付かない心の癖(パターン)から生まれるので、そうした話し言葉を見ていると、なんとなく問題の背景が透けてくるのです。

それをどういう風にお伝えするか?もその方の性格を見て決めます。
不信感が強い方であれば少しでも押し付けに感じられる言葉遣いをするとすぐにシャッターを閉められてしまうので、「僕は・・・」とか「心理学では・・・」という風に主語を明確化してクライアントさんとの間に敢えて線を引きます。

過干渉タイプの方には敢えて明るく、軽く受け答えするようにしていますし、依存タイプの方には逆に問いかけを多くして自分自身で考える時間を作ることを心がけています。

そうすることで今ある問題に向き合いやすくなるんじゃないかなあ?なんて勝手に思うんです。

そうするとその人が今まで気づかなかった長所が見えてくるんです。
決して、問題探しやあら捜しのためにパターンを見てるわけじゃないんですね。

過干渉タイプの方は何とかしてあげたい思いの強い方。
だから、ついつい踏み込み過ぎてしまうんです。
そういう方には自分自身の愛のパワーを知っていただくことが大事だと思っています。
何もしなくてもあなたの情熱はそのオーラを通じて発せられてますよって。
それくらい彼のことを愛しているんですねって。

依存タイプの方には、あなたにはこんな魅力があるんですよ。それを使わない手はないと思いますよ。という風に。

私の場合、時にははっきりダメ出しします。
「今、その一言で旦那さんや周りの人が引いてしまうの、分かりますか?」なんて。
でも、いきなりその言葉を発しても拒絶反応が出てしまうので、それまではひたすら信頼関係を築くために共感してみたり、笑いに変えてみたり、価値や魅力を伝えたりしています。

言葉にすると難しい話ですけれど、ほとんどの方が会話の中で自然とされてることだと思うんですけどいかがでしょうか?

クライアントは会話を始めて10分ですべての答えを話す、という格言ご存知でしょうか?
なぜ、問題が起きたのか?
どうしたいのか?
どうするのがいいと思っているのか?
などの情報を10分くらいで全部語ってくれる、と言われます。

そういう意識を持ってみるとカウンセリングもすごく楽になるんじゃないかな?と思っています。
慣れるまでは大変かもしれませんが。

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