『本音を突くべきなのか?それともとことん寄り添うべきなのか?』

嬉しい。
何が嬉しいって読者様からの反応があるのが嬉しい(笑)
しかも、質問(=ネタ)を頂きました。ありがたや、ありがたや。

なお、文末に「カウンセラー向けの勉強会のご案内」を掲載しています。申し込み開始します。

さて、ネタは同志であるYさんからです。
***
根本先生、はじめまして。カウンセラー歴4年の新米です(笑)
数年前、離婚問題で根本先生にお世話になった妹から先生の存在を知り今や私の方がすっかりファンです(男性ですが。すみません)

私は先生と同じく、主に恋愛を専門としたカウンセラーをしているのですが、いつも究極的に悩む瞬間があります。

それは。
本音を突くべきなのか?
それともとことん寄り添うべきなのか?

例えば好きな女性を親友に取られ、失恋した男性クライアントさんがいたとします。
私の前でその彼女と、親友をとにかく否定し、暴言を浴びせ。。。彼女と一緒にならなくてよかったんだ、と必死に自身を納得させようとしている。

クライアントさんは自己不一致を起こして、さぞ苦しいであろうこの状況。

ここで、それは傷ついた心を守るための肯定的意図、そして投影、という王道の筋を話していくべきなのか。
それとも。
とことん『うんうん』と共感して寄り添うべきなのか?

私はどうも、傾聴・共感のカウンセラーとしては向いていないような気がしており、そのスタイルは保身的にも思え、腑に落ちていない自分がおります。

ただ共感を続けていて、このクライアントさんは、自身のプライドの高さ、執着、それが故に、恋がうまくいかない、苦しんでいるということに本当に気づくだろうか?

葛藤している自分がおります。

悩んだ末、時にズガーンと直球を落とすこともあります。
(もちろん、ある程度の信頼関係をきちんと築けており、かつバランスは考えたうえで)

ただ、本当に長い時間をかけ、寄り添い、真の自己肯定感を育てるためには、この傾聴・共感スタイルが必要ということも理解しています。

私自身こそ、この状態になると自己不一致を起こして悩むのです(笑)
根本先生ならいかがされますでしょうか?
***

私の場合は相手(というかその人の状態)を見て決めますね。

ただ、ブログなどの印象から「はっきり言ってください!(煮るなり、焼くなり好きにしてくだせぇ)」ってクビを差し出してくるクライアントさんが多い(もしくは、一方的にそういう風に私が見えている!?)ので、はっきり伝えることが多いです(笑)

その相手を見て決める基準はその人の感情の状態ですね。
Yさんが例として挙げてくださった男性クライアントさんで言えば、もし、否定し、暴言を吐いてるときに感情がほとばしってるような状態であれば、私はきっと傾聴すると思います。
でも、落ち着き、冷静になってきたなら、問題点を指摘していくと思います。
ただ、それもYさんも書いていらっしゃいますが信頼関係を築いてからですけどね。

感情を流してあげる、というのもセラピーの一つだと思ってまして、本人が話すことで感情が解放されるならば、それでよい、と思うんです。
でも、思考が働いて「頭と感情が不一致になっている状態」であれば、感情は解放されずに抑圧されちゃいますから、何らかの方法を使って感情を解放させる方向に向けます。
それが直球を落とすことだったり、何らかのセラピーを使うことだったりするんですね。

そういう意味では「本音を突くべきなのか?それともとことん寄り添うべきなのか?」というのはほんと手段の一つに過ぎないと思ってるんです。
だから、私としてはどっちも必要だよな~って感じです。

それよりも何のためにそれをするのか?の方が大事じゃないですか?

「本音を突くのが本人のためだと判断すればそうするし、寄り添うことが大事だと思えばそうするし」ということで。
もちろん、この本人のためってのも私の身勝手な判断なんですけどね~。

>真の自己肯定感を育てるためには、この傾聴・共感スタイルが必要

ということは確かにあるでしょう。
ただ、それを相手が望んでるのか?というのもまた大事なところでして、しかも、私にそうしてもらいたいのか?っていうところも含めてね。

その方法を使う先にどんなゴールを見ているのか?ですよね~。

私の場合は、まずは「今ある感情を解放してあげること。その上で自分のホンネ(本当の気持ち)に気付くこと」から取り掛かります。

だから、上記の男性に対しても一通り怒りの告白を聞いた(傾聴した)後に「でも、ほんまはまだ好きなんちゃうの?」みたいな話をすると思います。

その言い方も様々です。
「○○さん、まだまだその女のこと、好きなんでしょ?にじみ出てますよ~」
「そうは言うけどさー、ほんまはまだまだ好きなんちゃうの?」
「私から見ると、まだまだその子のことが好きなように聞こえますよ」
「うーん。でも、嫌いになれないんでしょ?」
「僕ならとっくにその親友殴りに行ってますけどね~!奪い返すつもりで」
「そんな状況ならもうほかの女に手出してると思いますけどね。悔しすぎて遊びまくるっていうか。」

そうやって心の中のものをできるだけたくさん出させてあげるってのが第一段階です。
カウンセラーによってはそのために「敢えて怒らす」なんて手を使う人もいますよね。
私は怖いから(笑)滅多に使いませんが・・・。

で、感情をある程度吐き出したり、話すことで整理できたりすると、次にようやく「なんでこんなことになってしまったんやろ?」というレベルに移行すると思うんです。
状況を受け入れ、冷静になってきた頃ですよね。
この辺になってくると「話ができる」し、知りたくなる、と思うんです。

そうすると「根本さん、どうしてこんな風になってしまったんだと思います?」って聞いてくれると思うんですね。

その質問が出る前にあれやこれやと伝えてしまうと僭越になっちゃうと思いません?
まだ相手がそれを受け入れられないケースもありますし。

だから、私は昔からカウンセラーの後輩たちには基本「質問されるまでは答えるな」とお伝えしています。

そもそも「質問」って信頼関係がないとできないと思うんです。
逆に言えば、質問が出てくるようになってようやく信頼関係が出来始めたと思ってもいいんです。

実は私も現場で色々とお伝えしたいことはあるんですけど、基本「聞かれたことだけ答える」という姿勢です。

だってその人が知りたいかどうかわかりませんよね?
ただ話を聞いてほしいだけかもしれません。

「そら、あんたが恋愛がうまく行かないのは、プライドが高い上に、執着してるからだろ?」なんて言えたらこっちは気持ちいいかもしれませんが、相手はそれを言ってほしいかどうか分かりません。

それこそ、カウンセラーのエゴであることも多いんですよ。

とはいえ、私の場合は高いお金を払っていただいている上に90分という短い時間なので、いろいろと工夫して言いたいことをお伝えしています。

「このまま話を聞いて終わるのも一つのカウンセリングなんだけど、今日はそれでいいですか?それともあれこれ僕が感じたことも聞いてみたいですか?どちらがいいか選んでもらえます?」

「うーん。まだ準備ができてないと思うんだけど、たぶん、このまま終わると後悔すると思うんで、僕が感じた点を伝えさせてもらいますね。とりあえず、メモを取ってもらってもいいですか?じゃあ、まずは一つ目・・・」

あと私は事前アンケートとしてある程度、相談内容をまとめてきて頂くのもそれが目的です。

さて、「どうして自分はそうなっちゃったんでしょう?」というところにクライアントさんの興味が移り、それで「根本さん、教えてもらえますか?」みたいになったときに初めて伝えたいことを伝えます。
もちろん、相手に合わせた言い方でね。

プライドが高いってことを指摘するのもプライドの高い人には難しいでしょう?
「プライド高いって言われない?」ってシンプルな言い方もあれば、時にはプライドが高い人の事例を例え話にすることもありますし、婉曲的に「怒りって感情が動くのは何か自分が否定されたり、プライドを傷つけられたりしたときなんですよね。だから、あなたほどの人がこれだけ怒りまくるってことは、それだけ否定されたって感じてるからじゃないかと思うんですよね。」て言ってみたり。
逆に自立的な方だったらいきなり私の意見を言わずに「自分ではどう思うんです?」って意見を聞いてみたりします。

男性には特に多いですが、ここで議論になりそうになるケースも多いですよね?
心について話をするので、心の状態や感情から目を逸らさないようにしています。

で、「どうしてそうなっちゃったんだろう?」ってことを理解した上で、じゃあ、それを変えていきましょう・・・てなると思うんです。
特に男性や、女性でも思考的な方は「頭で理解できないと動けない」という方も多いですから、この辺は手順を踏みますよね。

一方、感情が勝ってる女性の方の場合、「理屈何てどうでもいいから早く何とかしてくだせえ」って姿勢なので、「なんでそうなっちゃったか?」について一通り軽く説明したら、「じゃ、プライド手放しましょうね。はい。負けを認めるセッションしましょう!」って感じになることもあります。

・・・とまあ、だいだいこんな流れで私はカウンセリングをしているんです。

私が目指すゴールは「どうしたらこの人がもっと幸せを感じられるか?」です。
感情の解放も、理解も、プライドを手放すことも、そして、その具体的な方法も、全部そこに至るための手段です。

もちろん、これもね、もうほんと私個人の勝手な思いなんですけどね。
その人に本当に合う方法か?ベストな方法か?なんて分からないんですけどね。

だから、感情を露わにして親友や彼女を否定している男性のクライアントさんが、今、大切なものを二つも同時に失ってしまって絶望しているんだったなら「分かった、分かった。とりあえず泣け」って抱きしめてあげることもアリだと思ってます。
それで「とりあえず、お前は俺のセミナーに来い。それで、いつも俺の近くに座ってろ」って言うこともあります。
彼はその寂しさを埋める何かがあれば幸せを感じられるだろうから、しばし、その何かになってあげようってわけです。
(ちなみにかつてそう話をした奴が今ではカウンセラーになっていたりします。)

Yさんにとって、クライアントさんに見ているヴィジョン、ゴールは何でしょう?
そこに至る手段として「傾聴」も「直球」も両方持っていてはいかがでしょうか?

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